二十四節気のひとつ立夏が過ぎて、爽やかな陽ざしを楽しむことができる季節になりました。
今日は、これから迎える梅雨時期から夏の季節に注意したい尿路感染症（UTI）のお話をします。
尿路感染症（UTI）は、男性と女性が日常的に経験する最も一般的な泌尿器科のトラブルのひとつですが、この感染症は暑さなど様々な要因と関連しているため、春と夏に多くみられます。
夏の間は、脱水症状により尿路感染症（UTI）のリスクが高まります。これは、体内の水分が不足し、膀胱から尿を排出できなくなるためです。夏は気温が高く、最近やバクテリアが繁殖しやすい理想的は季節です。暑い天候は脱水症状を引き起こし、排尿回数の減少につながります。長時間の排尿を我慢したり、汚染したプールで泳ぐことも感染症の原因になります。その他の原因として、性器周辺の衛生状態が悪く、女性の場合は締め付けの強い下着やナプキンの長時間の着用などで会陰部で過度の発汗があると、直腸から尿道への細菌感染が促進される可能性があります。女性は男性と比べて尿道が短いため、細菌が膀胱まで移動する距離が短く、感染しやすいです。細菌が尿道に入らないように、トイレの後は前から後ろに吹き、便の残留物（大腸菌）が尿道に届かないようにしましょう。
また夏場は、摂取した水分よりも多くの水分が失われます。多くの人が汗でどれだけの水分を失っているか気づいていないため、暑い時期に脱水症状になりやすいのです。体は細菌、老廃物、毒素を排出するために水分を必要とします。脱水症状や喉の渇きが続くと、体から水分が失われ、細菌が感染症を引き起こす可能性があります。
脱水症状の予防の一つとして、夏場は常に水のボトルを近くに置いておきましょう。米国医学研究所によると、女性は１日に糖分を含まない飲み物をコップ９杯、男性は１３杯飲むことを推奨しています。汗をかく人は、この飲む回数を増やす必要があります。
尿路感染症（UTI）は、大腸菌などの細菌が尿中で増殖することで引き起こされるため、上部尿路と下部尿路の両方がリスクにさらされます。これには、腎臓、尿管（腎臓と膀胱をつなぐ管）、膀胱、尿道が含まれます。UTIは、膀胱と尿道に最も多く発生し、灼熱感や痒みを引き起こします。
尿路感染症の一般的な兆候と症状には、以下のものがあります。
・排尿中または排尿と排尿の間に感じる灼熱感、痛み、またはかゆみ
・排尿困難
・尿意切迫感
・膀胱が空であっても頻尿になる
・腹圧間
・発熱
・悪寒
・骨盤痛、腹部痛、または背部痛
・不快な尿臭
・濁った尿
これらの症状、または生活習慣に変化がみられた場合は早めに泌尿器科に受診しましょう。
この夏は、体調管理と尿路感染症（UTI）を予防して楽しい夏を過ごしましょう。
