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泌尿器科Q&A③(夕刊フジ9月21日掲載)

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泌尿器QA

今年7月、東京・代官山に排尿障害とエイジングケアに特化したクリニックを開院した斎藤恵介院長が、あまり知られていない泌尿器に関する質問に答えます。

 

Q 60代で狭心症を患い、血管を広げる薬を服用中ですが、ED(勃起不全)に悩んでいます。ED治療薬「PDE-5阻害薬」の併用はできないと聞きました。薬以外の治療法はありませんか?

A 当クリニックのED外来では、最新機器治療として「レーザー治療」や「高周波磁気治療」を行っています。排尿障害はEDや男性更年期障害と密接に関係をしているため、多くの治療を手掛けてきました。その経験から、ED薬や漢方薬、サプリメントといった内服治療に加え、男性ホルモン補充療法や最新機器治療も組み合わせ、患者さんの身体状態に合わせた医療をクリニックで提供しています。

 

EDは、体の健康の指標でもあります。最近では、心不全や糖尿病の生体マーカーとしても注目されています。陰茎の構造や男性ホルモンの分泌、糖尿病の合併症による神経障害、ストレスなど、さまざまな要因で引き起こされます。「バイアグラ」や「レビトラ」「シアリス」といったPDE-5阻害薬は広く普及し、ED改善効果を体感されている人は少なくありません。しかし、他の病気の薬との飲み合わせで禁忌になり、PDE-5阻害薬が使用できないことがあります。そんなときに、最新機器治療が役立ちます。

 

EDのレーザー治療は、インテイマレーザー=写真=を用いて日帰りで行えます。レーザー光の温熱エネルギーによって、血行の回復や粘膜や筋肉の引き締め効果があり、EDの改善が期待できるのです。治療中は麻酔クリームで痛みはなく、部分的に熱さを感じる程度です。レーザー治療は約20分で済みます。

 

高周波磁気治療では最新の「スターフォーマー・インティマウェーブ」という最新の治療器を用います。高周波磁気パルスによって内部で電気信号を生成し、ニューロモジュレーションという神経刺激を行い、陰部神経や血管を効率よく治療します。服を着たまま専用の椅子に30分座るだけです。この治療は骨盤底筋の機能回復や、排尿障害の改善にも役立ちます。

 

ただし、心臓のペースメーカーが入っている人など、磁気治療の対象外になる人もいます。

 

このほか、ED治療薬や最新機器治療が対象外の人も適用の「衝撃波治療」や、陰茎内部の海綿体に直接血管拡張薬を注射する「陰茎海綿体注射」も行っています。

ED薬を服用できなくても、さまざまな治療法があり、ご自身の身体状態に合わせて選択が可能です。

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